スーパー、ハイパー、ウルトラの違い
荘加 大祐(Daisuke Shoka)
「あれ、僕って、スーパー、ハイパー、ウルトラの違いを分かってないな」
昨日、それに気づきました。
あるジャンルの本を書こうかなと考えていて、何となく完成までの道筋は見えたので、タイトルのことばかり考えていたんですよ。それで、本の内容がこれまでそのジャンルで言われてきたことを超えていくものなので、「超XXX」というタイトルがいいかなと思ったんですよね。たとえば、「超デザイン法」みたいな。
ただ、「超」ってもう、ありきたりじゃないですか。実際、僕が書こうと思っているジャンルに「超」をつけたタイトルの書籍が、もう何冊も出ていたんですよね。野口悠紀雄さんが「超整理法」とか「超勉強法」を書いたころは「超」にはインパクトがあったけど、いまや「超」は陳腐化してしまった。僕は「超」を超える必要がある。
「超」を超えると言えば当然、超サイヤ人です。超サイヤ人を超えれば「超サイヤ人2」であることは常識です。これを書籍のタイトルに転用できないかと考えたわけですが、さすがにこれはちょっと厳しい。「超デザイン法2」みたいなタイトルの書籍は、どう見てもシリーズものの2冊目にしか見えない。ボツ。
結局、「スーパー」以外のすごそうな接頭辞を使うのが良さそうだというところに行き着きました。具体的には「ハイパー」とか「ウルトラ」です。
ここで、冒頭の問いに戻ってきます。「スーパー」、「ハイパー」、「ウルトラ」の違いは何なのか。もはや本のタイトルはそっちのけでそのことが気になった僕は、答えを知るために南米(グーグル)に向かいました。
参考サイト
色んな人がいい加減なことを言っていましたが、最も参考になったのは以下のサイトです。英語ですが、興味のある人は読んでみてください。
「スーパー」と「ハイパー」
まず、「スーパー」と「ハイパー」は同じ単語を起源とし、辞書的にはともに”above”で同じ意味だそうです。
Hyper and super mean exactly the same thing, ‘above’ — they’re cognates, in fact; Greek initial S went to H, and Y was the Greek letter corresponding to Latin V (or U).
(出典:上記サイト)
ただ、実態としては、「ハイパー」は「スーパー」よりも上だとして使われることが多い。これは「スーパー」が使われすぎて陳腐化していることや、既に「スーパー」を使ってしまった後で、更に上位の概念に名前をつけるときに「ハイパー」が使われることに起因しているようです。
これの代表例が「スーパーソニック」と「ハイパーソニック」です。前者は「音速(マッハ1)より速い」、後者は「マッハ5より速い」を意味するそうです。ハイパーの方が上ですよね。いつの日か悟空が「ハイパーサイヤ人」になる日も遠くはないでしょう。
まとめると、とりあえず「スーパー < ハイパー」と覚えておけば間違いなさそうです。
「ウルトラ」
では「ウルトラ」は何だというと、これは”beyond”という意味だそうです。
Ultra, on the other hand, means ‘beyond’, as in ultraviolet or ultra vires ‘beyond (the powers of) man’.
(出典:上記サイト)
じゃあ、“above”と”beyond”の違いが気になりますよね。せっかくなので、僕が2つの単語を図解しておきました。文法の勉強をしていってください。
このように、“above”は「上にある」という意味なのに対し、“beyond”は「境界線のはるか彼方にある」というニュアンスになります。では、「ウルトラ」を「すごい」という意味で使うとき、この「境界線」は何かというと、「次元」と考えるのが適切でしょう。つまり、「ウルトラ」は「次元がまったく違うレベルにある」というニュアンスだと考えられます。
これはさすがに、「スーパー」や「ハイパー」よりも強めの表現だと考えてよさそうです。つまり、最終的な結論は「スーパー < ハイパー < ウルトラ」ということでよいのではないでしょうか。
以上、飲み会でバカ受けしないこと間違いなしのマメ知識になります。ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。